第2章 国家試験の道しるべ

2-1 国家試験とは

  国家試験は、一般的に“一定水準の専門的技術を必要とする業務に就く者に対して行い、その合格者に資格を認め、又は一定の地位、活動について免許を与えるため、国の機関が管理して行う試験”といわれています。

  試験は、選抜試験と資格試験の二つに大きく分けられますが、国家試験はだいたいが資格試験となっています。つまり、選抜試験は学校の入学試験のように、募集人員がはじめから定められているので、成績順に合格者が決定されてしまい、仮に満点に近い点数であっても、満点の人が募集人員と同じ数以上であれば不合格となってしまいます。

  しかし、資格試験はある合格点以上を取りさえすれば、その全員に資格が与えられるわけで、身近な例として自動車の運転免許などが挙げられます。

  無線従事者国家試験は資格試験なのです。そして、この試験の受験資格にはいっさいの制限がありません。国籍、学歴、年令、性別に関係なく、誰でもが自由に受験できることが特徴となっています。

2-2 試験方法

  試験の方法は、電気通信術(電鍵操作や電話送受話)は試験執行官を相手に実地試験を行いますが、そのほかの科目はすべて筆記試験です(無線従事者規則第3条)。ただし、第三級陸上特殊無線技士の目の見えない方の試験は口述式、アマチュア無線技士の目の見えない方の試験には口述試験、あるいは点字による試験が行われています。

2-3 試験科目とその内容

  それぞれの資格ごとの試験科目とその内容を別表(付録2 資格別の試験科目と内容)にまとめました。(無線従事者規則第5条)

  なお、当然のことですが、各試験科目の試験の出題については、「電波法施行令第3条に定める当該無線従事者の資格を有する者の行い、又はその監督を行うことができる無線設備の範囲を考慮して行うものとする」とされています。(無線従事者規則第5条2項)

●問題の形式

① 三海特を除く各資格の試験(電気通信術を除く)は多肢選択式
② 三海特は正誤式

●多肢選択式の方法

多肢選択式には、次に掲げる内容のものがあります。これらを組み合わせたものが、設問として出題されます。
① 択一式:問題とともに、複数の解答を選択肢として示しておき、その中から正解の1肢を選ばせるもの
② 補完式:問題の文、または句に空欄を設けるとともに、空欄の数を上回る語句を示しておき、その中から各空欄にそれぞれ当てはまる語句を1肢ずつ選ばせるもの
③ 正誤式:問題として複数の文、または句を示しておき、それぞれの正誤を問うもの

●解答方法

多肢選択式の導入に伴い、解答方法はマークシート方式になっています(電気通信術の試験の実際については、第5章「答案のまとめ方」の中で解説しています)。

2-4 試験を実施する機関及び時期

  無線従事者国家試験は、総務大臣が指定した試験機関である公益財団法人日本無線協会が実施しています(同協会所在地一覧は総合通信局等の管轄地域と所在地一覧に掲載)。また、無線通信士、無線技術士は、1年に2回、特殊無線技士、一・二アマの試験は年3回行われており、その実施時期は、おおむね次表のとおりです。なお、アマチュア無線技士を除く全資格の平成30年度試験日程は、こちらより目を通してください。

2-5 試験実施のお知らせ

  試験の期日、時間割、試験地、受験申請書の受付期間などの試験予定は、(公財)日本無線協会から公示されます。(無線従事者規則第9条2項)また、当ホームページでも各試験ごとの申請受付前の適宜の時期に受験案内を掲載しています。