第6章 無線従事者免許証

  さて、国家試験が終わりました。十分に実力を発揮した人、いま一歩と感じた人、それぞれに一息つくことでしょう。

  合格点は、電気通信術を除いて各科目とも大体6割以上のようです。この合格の発表は各資格によって一定はしていませんが、およそ1か月後くらいに通知されます。(無線従事者規則第12条)

  この通知書により合格となった各科目は3年間、それぞれに免除の特典があります。この免除の期間内に再び同じ資格を目指して挑戦する場合、その試験申請書に合格通知の「受験番号」と「試験を実施した年月」を記入することとなっていますので、通知書は大事に保存しておく必要があります。そして、次の項目に注意してください。

6-1 試験の合格通知書は免許証ではない

  電波の能率的な利用を図るためには、無線設備が技術基準に適合するほか、その操作が適切に行われなければなりません。また、無線設備を操作するためには専門的な知識及び技能が必要ですから、誰にでもそれを行わせることはできません。

  電波法は、国際的な取決め等に準拠して、有資格者制度を採っており、無線局の無線設備の操作は、原則として一定の資格を有する無線従事者でなければ行ってはならないことを定めています(法39条、施行34条の2 )。なお、無線局に主任無線従事者が選任されている場合は、その主任無線従事者の監督を受けることにより、無資格者であっても、無線設備の操作を行うことができます(法39条3 項~ 7 項)。

6-2 免許証の申請手続き

  申請書の提出先は、合格した国家試験の受験地または申請者の住所を管轄する総合通信局です。(総合通信局の情報はこちら
  申請手続きに必要な書類は、次のとおりです。

① 無線従事者免許申請書

申請書は、総務省電波利用ホームページでダウンロードできます。(http://www.tele.soumu.go.jp/)また、(一財)情報通信振興会でも通信販売しています。なお、特殊無線技士・アマチュア無線技士用の申請用紙は、ハムショップで販売している場合もあります。
(一財)情報通信振興会
〒170-8480 東京都豊島区駒込2-3-10
電話:03-3940-3951
URL:https://www.dsk.or.jp/

② 氏名及び生年月日を証する書類

この書類には、戸籍抄本、住民票の写し(マイナンバーの記載されていないもの)、印鑑証明、外国人登録済証明書などがあります(コピー不可)。なお、申請書に住民票コードや現在持っている無線従事者免許証、電気通信主任技術者資格者証及び工事担任者資格者証の番号を記載した場合でも、この書類の提出は省略できます。

③ 写真1枚

申請の前6か月以内に撮影した無帽、正面、上三分身(顔のみ不可)、無背景のものであって、縦30mm、横24mmの白枠のないものです。写真裏面には、申請する資格、氏名を忘れずに記入してください。

④ 養成課程修了証明書

養成課程を修了した場合に限ります。国家試験に合格した場合はありません。

⑤ 免許証返信用封筒(免許証の郵送を希望する場合)

免許証が入る大きさの封筒(定形)に、返信用の切手(免許証2部程度までであれば82円分)を貼り、返信先の住所、氏名を記入したもの。

※医師の診断書は原則不要ですが、総務大臣または総合通信局長から特に指示があった場合には、必要となります。

6-3 申請の手数料

  資格に関係なく一律1,750円です。郵便局で販売されている収入印紙を申請書の所定の欄にしっかりと貼ってください。この場合、割印や消印は、絶対にしないでください。

6-4 申請書の記入上の注意

  国家試験の受験申請書の記入の場合と同じですが、文字は正確にていねいに書くことが大事です。特に注意しなければならないのは、次の2点です。

① 戸籍抄本または住民票の写しに記載された氏名の文字と申請書に記載した氏名の文字が異ならないよう、略字などに気を付けること(異なると受け付けしてくれません)。

② 無線通信士と一海特の免許(訂正、再交付)の申請を行う際には、申請書の署名欄に署名する必要があります。

6-5 免許が与えられない人

① 次のいずれかに該当する人には免許が与えられません。(無線従事者規則第45条)
(1) 電波法上の罪を犯し罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又はその執行を受けることがなくなった日から2年を経過しない人(総務大臣又は総合通信局長が特に支障がないと認めたものを除きます。)
(2) 電波法の規定により無線従事者の免許を取り消され、取消しの日から2年を経過しない人(総務大臣又は総合通信局長が特に支障がないと認めたものを除きます。)
(3) 視覚、聴覚、音声機能若しくは言語機能又は精神の機能の障害により無線従事者の業務を適正に行うに当たって必要な認知、判断及び意思疎通を適切に行うことができない人(ただし、総務大臣又は総合通信局長がその資格の無線従事者が行う無線設備の操作に支障がないと認める場合を除きます。)

② ①の(3)に該当する人に対しては、精神の機能の障害により無線従事者の業務を適正に行うに当たって必要な知識、判断及び意思疎通を適切に行うことができない人を除き、次に掲げる資格の免許が与えられます。
(1) 第三級陸上特殊無線技士
(2) 第一級アマチュア無線技士
(3) 第二級アマチュア無線技士
(4) 第三級アマチュア無線技士
(5) 第四級アマチュア無線技士

6-6 無線従事者免許証の交付

  免許申請して、書類審査にパスし、前項の免許が与えられない人の各事項に該当しなければ、1か月半ほどで「無線従事者免許証」が交付されます。(無線従事者規則第47条)

  これで天下晴れての無線従事者で、無線局の無線設備の操作ができることになりました。

  なお、無線従事者規則の改正により平成22年4月1日以降に発給された無線従事者免許証は、運転免許証やクレジットカードと同じ大きさのプラスチックカードになりました。従来の手帳タイプやラミネートタイプのものより、耐久性や携帯性が大きく向上しました(現在持っている無線従事者免許証は引き続き有効です)。

  また、アマチュア資格の免許証の記載事項にも英文が併記されることになりました。これにより、外国での資格の識別が容易になります。

6-7 無線従事者免許の有効期間

  無線従事者免許証は、次のいずれかに該当して総務大臣からその取消しの処分を受けない限り、終身有効です。交付された免許証は、大切に取り扱いましょう。

① 電波法もしくは電波法に基づく命令またはこれらに基づく処分に違反したとき。

② 不正な手段により免許を受けたとき。

③ 免許が与えられない人のいずれかの事項に該当することとなったとき。(電波法第79条)

6-8 免許証の訂正

  免許証のプラスチックカード化に伴い、これまで行ってきた氏名変更による訂正申請の規定がなくなり、氏名が変更になった場合でも再交付の申請を行うことになっています。

  ただし、平成22年3月31日以前に交付された免許証をお持ちの場合は、原則として1回に限り、従来どおり、氏名変更による訂正申請をすることができます。

6-9 免許証の再交付

  氏名に変更を生じたり、免許証を汚したり、破ったり、または紛失したときは、免許証の再交付が受けられます。(無線従事者規則第50条)免許証を交付した総合通信局、または自分の住所地を所管する総合通信局に申請を行ってください。必要な書類は、次のとおりです。

① 無線従事者免許証再交付申請書(1資格につき1通。6-2 ①参照)

② 無線従事者免許証(免許証を失った場合を除きます。)

③ 写真1枚(6-2 ③参照)

④ 氏名の変更の事実を証する書類(氏名に変更を生じた場合に限ります。6-2 ②参照)

⑤ 免許証返信用封筒(6-2 ⑤参照)

⑥ 申請手数料(資格に関係なく一律2,200円です。郵便局で販売されている収入印紙を申請書の所定の欄にしっかりと貼ってください。この場合、割印や消印は、絶対にしないでください。)